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お問合わせ
家の住み替え
Kさんから住み替えの御相談を受けました。現在お母様と2人暮らしですが、築60年の家でかなり傷みも激しく、自分の年を考えても今建て直さないと耐力や気力を考えてもリミットなので、良い案を考えて欲しいというものでした。
土地は160坪有るのですが、敷地の中央に約40坪の平屋という建物にお住まいでした。この先を考ると手持ち資金は老後の蓄えとして使えないという条件でした。
つまり自己資金が無いという事です。通常であれば、土地を一括で処分し、別の場所にマンションを買って住み方をコンパクトにするという考えになりますが、土地への思いだったり、近隣とのお付き合いだったり、年老いたお母様の事を考えると、生活環境を変える事が一番のハードルでした。
次に考える事は土地の一部を切売りして新築資金を捻出するという方法ですが、土地の中央に既存の住宅が建っているために、先にその建物を取り壊さなければ売るための敷地の大きさや形状が確保できず、そこがまた建て替えを躊躇されていた要因でもありました。何処に相談しても、まず別の場所に引っ越して土地の造成を行いそれから新築という条件で話が始まるため、大荷物を片付け処分し、更に年老いた母親を連れて2回の引越しをするという気持ちのハードルを越えられなかったのです。
そこで提案した方法が土地を4分割し、その一つの土地に住み替える前提で更地にします。敷地にかかる既存の住宅部分は一部解体し、残存部分に住み続けていただき、さらに分割部分を売りながら新築をします。売れた土地の引渡し時と竣工時期を合わせて、住み替え後に残存既存住宅を取り壊し土地の引き渡しという。何とも理想的な計画をたてました。この計画が上手くいけば住み慣れた家に居ながらにして、お母様にも負担をかけずに自分の敷地内への住み替えができるわけです。
既存建物の一部を切り取り、工事中は残りの部分に住み続けます。
結果として予定通りの住み替えは叶い、売りに出した土地は全て売れました。
また税金も予想金額より安く最小限に抑えられる結果となりました。一つ一つ最良の方法を積み上げることが、最終的には良い結果をもたらすものです。
敷地の立地条件や大きさ、タイミングなどいろいろな要因は有りますが、全体計画を誰の立場で考えるかという簡単ですが意外に難しい視点をいろいろな判断の基準にしたいものです。
今回の計画のポイント

@ 敷地の分割がその地域で求められている適正な大きさに分割が可能だったこと。
A 既存住宅の一部解体部分が普段過ごす居室部分でなかったことで、工事中も住み続けられたこと。
B 設計事務所を中心に計画の趣旨を良く理解していた不動産会社・建設会社の連携が良かったこと。
C 建主も御自分の計画の難しい点や無理な点のリスクを理解して精一杯参加していただいたこと。
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